地方都市から始めるDXセミナー in 八代

こんにちは、SUNABACOです。

2020年11月29日(日)に「地方都市から始めるDXセミナー」が熊本県八代市で開催されました。

今回はそのレポート記事になります。

今回のセミナーは2部構成になっており、第1部はCivic Tech Innovator育成研修
卒業制作発表会。
第2部は地方都市から始めるDXセミナーです。

第1部Civic Tech Innovator育成研修卒業制作発表会

第1部では、Civic Tech Innovator育成研修の受講生の2ヶ月間の成果発表を行いました。

社会の変化に対応しつつ、行政のデジタル化を進めていくために必要な知識・技能を習得するため、八代市と株式会社SUNABACOが連携し、市職員向けの研修として、「Civic Tech Innovator育成研修」を開講しました。

さらには、八代市の取り組みに賛同したトヨタ自動車九州株式会社から参加を希望する社員がオンラインで受講し、官民連携で取り組んでいました。

本研修の卒業制作として、受講生が官民それぞれの知識や経験を持ち寄り考えた、地域課題の解決や業務改善につながるサービスを発表しました。

以下、発表内容の概要です。

1 「Tubuyaitter」とチャットbot「たぁみちゃん」

市役所の職員提案箱と職員つぶやき箱の利用実績から、活発に提案・投稿してもらおうという目標で制作されました。

自分のスマホから匿名で入力でき、いつでも・どこでも・誰でもつぶやける市役所内部専用アプリです。

「Tubuyaitter」は匿名でつぶやきの内容と件数を確認でき、つぶやきに対してリアクションができる、投稿と評価の機能を備えたプロダクトです。

「たぁみちゃん」は匿名で、自分の投稿を公開はしたくないがリアクションが欲しい人向けの、チャット形式でAIと対話できるプロフダクトです。

これら2つのプロダクトを組み合わせることで、職員の提案のハードルを下げます。

2 SHOMNIN

身近な事務からデジタル化をテーマに内部事務の支援アプリを作成しました。

ユーザーインタビューを行い、普段の業務の効率化として、文書回覧の効率化と公用車のデータ管理を取り上げました。

市役所内部のネットワークで流れている回覧の情報を「SHOMNIN」に移し、スマホで確認できるよう開発しました。

また、公用車使用時の走行距離入力等をQRコードを使用しアプリ上で管理できるように開発しました。

3 ちょボラ2.0

3番目のチームはトヨタ自動車九州株式会社の社員で構成されたチームです。

SDGsへの貢献と社内ボランティア活動の参加継続を、より気軽に感じ体験する機会を増やすことを目的に、「ちょボラ2.0」とし活動を進めたいとの思いで開発されました。

社内外の「ちょっとだけ助けて欲しい」に素早く手を差し伸べ、その活動履歴をスコア化することができます。

4 元気でおるばいアプリ

八代市の医療費の削減を図るというテーマで制作しました。

「元気でおるばいアプリ」は健康には関心があるが運動などを継続することが難しい人々に対して、生活習慣の中で行える無理のない取り組みに特化して付けを行えるアプリです。

また、八代市が行う「健康づくり応援ポイント事業」と紐づけることでポイント獲得と抽選参加ができます。

5 やつしろ志民証

少子高齢化などの影響を受け全国的に人口が減少している現在、都市の体力とを言われる人口を増やしていくための手段を模索しました。

急に人口を増やすことは難しいが、将来的な流入につなげていくため、八代市の認知度を高め、八代市との関わりを持ってくれる人口を増やしていく手段として、やつしろ志民証を発行。

志民証を持っていると、八代市の情報や市民と同じように施設が扱えるなどのちょっとしたメリットを提供する予定です。

6 災害対応支援アプリ

平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨などの経験から、全ての市職員はいつ発生するかわからない災害による被害を極力軽減する備えや迅速な初動対応を行うことが求められています。

災害対応支援アプリでは、いざという時に自分の役割や行動マニュアルがいつでもどこでも確認でき、職員1人1人の役割が個別に表示され次に何をしたら良いかという不安が解消されるようになっています。

7 TMK ONE TEAM

7番目のチームもトヨタ自動車九州株式会社の社員で構成されたチームです。

組織が大きくなり、人が増えることにより情報共有の弊害や関わりの希薄さが発生しているという問題に対し、情報集約・整理システムを開発しました。

趣味、業務QAなどの機能を搭載し社員間のコミュニケーション、情報交換を図ります。

第2部地方都市から始めるDXセミナー

第2部は基調講演とトークセッションで構成されました。

基調講演では日本マイクロソフト㈱とトヨタ自動車九州㈱から2名に登壇していただきました。

「テレワークで実現する地方の新たな可能性 〜日本マイクロソフトの働き方〜」
 講師:Empowered JAPAN 実行委員会
    事務局長
    日本マイクロソフト㈱
    政策渉外•法務本部 地方創生担当部長
     宮崎 翔太 氏 

「九州から未来をつくる」
 講師:トヨタ自動車九州㈱ 次世代事業室
    主幹 
     植野 直亮 氏

公演の内容について、詳しくは「地方都市から始めるDXセミナー」配信アーカイブからご視聴ください(以下で記載)

トークセッションでは、「地方だからこそできるDXの先行事例」として弊社代表中村をコーディネーターとしてパネリスト6名に登壇していただきました。

<コーディネーター>
 ・㈱SUNABACO代表取締役 中村まこと

<パネリスト>
 ・ヤマハ熊本プロダクツ㈱
   代表取締役社長 加藤雅彦 氏
 ・日本マイクロソフト㈱
   政策渉外・法務本部 地方創生担当部長 
    宮崎翔太 氏
 ・トヨタ自動車九州㈱ 次世代事業室
   主幹 植野直亮 氏
 ・㈱お金の家庭教師 代表取締役 木村仁哉 氏
 ・熊本高専 八代キャンパス
   校長補佐 教務主事 小林幸人 氏   
 ・八代市 政策審議監 山本哲也 氏

こちらのトークセッションと前述の基調講演、Civic Tech Innovator育成研修
卒業制作発表会については以下のリンクからアーカイブをご視聴いただけます。

以上、11月29日「地方から始めるDXセミナー」イベントレポートでした。